日本リゾートクラブ協会 タイムシェア研究会 行われる2010.07.22
社団法人日本リゾートクラブ協会主催の「タイムシェア研究会」が行われました。
平成22年7月21日(水)14:00~17:00
リゾートトラスト東京ビル 大会議室
社団法人日本リゾートクラブ協会では国土交通省の行う「タイムシェア型住宅供給に係る事業スキーム」の公募へ報告書を提出しています。
本研究会は、提出された他の2案とともに報告書の内容をを概観し、タイムシェア型住宅の供給を促進していく上で実務において問題となる点を指摘、今後の議論を深めていく契機としようというものでした。
【主な内容】
1.「タイムシェア型住宅供給の促進」報告書の概要報告
協会理事 信州大学名誉教授 大谷 毅 氏
今回の報告書で求められている「タイムシェア型住宅供給の促進」に係る事業スキーム(モデル契約書等)は、
①事業会社からの倒産隔離
②会員権利の円滑売却
③クラブの安定的運営
④会員権利売買の安全取引
についてである。
報告書を提出した同協会を含む3社の提案についての比較と、若干のコメント等の報告があった。
2.パネルディスカッション
集合住宅と宿泊施設-管理組合対策と許認可問題
パネリスト(写真左から)
協会理事 ㈱鴨川グランドホテル 代表取締役社長 鈴木 健史 氏
協会正会員 ㈱エンゼル 代表取締役社長 新保 光栄 氏
(㈱ひまわり 代表取締役社長)
協会理事 弁護士 藤井 一男 氏
協会監事 有限責任あずさ監査法人 パートナー 公認会計士 佐藤 茂 氏
協会正会員 紀鉄エステート㈱ 取締役 中川 源行 氏
タイムシェア型住宅の運営を考える時、区分所有法の規定する管理組合による運営は、リゾート物件の場合は上手くいかない場合が多い。居住を伴わない多くの所有者は一般に管理運営への関心が低く、一部の声の大きい所有者が理事になって自己利益追求する例さえある。共同利益を考える運営方式が望まれる。
現存施設をタイムシェア制に変更するにあたって、現在の法律が障害になると予想される。浄化槽・消防法・ごみ処理など各方面の法整備を進めることが必要ではないか。
施設の変更にあたり、地域社会・福祉・医療などという別の視点からの検討も必要ではないか。
3.パネルディスカッション
ベンチマークとしてのハワイのタイムシェアと日本での展開
パネリスト(写真左から)
㈱サンダンス・リゾート 代表取締役 山形 俊樹 氏
㈱タイムシェアハワイ 代表取締役社長 樫原 明宏 氏
アール・シー・アイ・ジャパン㈱ 代表取締役 佐治 肇 氏
ハワイのタイムシェア型リゾートや、国内施設をタイムシェア制スキームで商品化しポイント制で運営しているリゾートを例に、海外で始まったタイムシェア制を学ぶ。それらのタイムシェア制の商品は「交換利用」ができる点でも消費者の大きな支持を得ている。
従来、日本人消費者のニーズは1・2泊の短期移動型と言われてきたが、日本人にも1週間単位の滞在型のニーズはあるのだろうか。日本人をターゲットに、ハワイで1週間単位のタイムシェアリゾートが成功したのであれば、国内リゾートでも成立する可能性があるのではないだろうか。